04/10 仄かなる明かりに浮かぶ絵を見をりここにはをらぬひとと並びて : 横山未来子 04/09 涅槃絵とノアの方舟似るは愉し : 矢島渚男 04/08 習作として描かれた絵のやうなしかしたしかに触れると梅だ : 荻原
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【遊行一句 −2023】2023/04/06~04/10
04/10 つばくらや小さき髷の力士たち : 津川絵理 04/09 ちょっとした落語家みたいなおじさんに頼ろうとするほどに弱った : 飯田和馬 04/08 ミス卑弥呼準ミス卑弥呼桜咲く : 茨
【 タイム食句 ー2023 】2023/04/06~04/10
04/10 手を伸ばし醤油の瓶を取るやうにひとりの暮らしを暮らし始める : 田村元 04/09 ゆで玉子むけばかがやく花曇 : 中村汀女 04/08 いつまでもおぼえていよう 君にゆで玉子の殻をむいてもらった : 宇都宮
【 アートな一句 】2023/04/01~04/05
04/05 何見ても君や霾る日の映画 : 依光陽子 04/04 体内に残留する人人の声心臓の紐ぶん回して編む曲 : 大前粟生 04/03 巣箱より出づる音符のやうな鳥 : 金子敦 04/02 光悦のすぐれし文字の冴えも知
【遊行一句 −2023】2023/04/01~04/05
04/05 やわらかいことは正義で尻を拭く紙の値段は二倍にもなる : 上坂あゆ美 04/04 影売れと誘はれてゐる春の夜 : 山崎照三 04/03 「はなびら」と点字をなぞる、ああ、これは桜の
【 タイム食句 ー2023 】2023/04/01~04/05
04/05 白鳥の貪り食べて帰りけり : 阿部月山子 04/04 人間はしっぽがないから焼きたてのパン屋でトングをかちかち鳴らす : 岡野大嗣 04/03 天麩羅を食ふ春昼のぽるとがる : 堀切克洋 04/02 コンビニ
背割り桜 : 春の吟行
背割り桜 木津川と宇治川と桂川の合流水域 おお、佐保姫が裸身で戯れている。 川に挟まれた堤の延々とつづく両サイドに 老いた巨大な枝垂れ桜の花びらが 銀にきらめく鱗のように吹雪いて 肌にまとわりついて来る不気味。 食句塾
【 アートな一句 】2023/03/26~03/31
03/31 革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ : 塚本邦雄 〜『水葬物語』 03/30 花の上に天の鼓の鳴りいでぬ : 井上白文地 03/29 カマルグは名馬の産地馬を描く画家の友にはふさはしから
【遊行一句 −2023】2023/03/26~03/31
03/31 人類平均睾丸一個万愚節 : 関悦史 03/30 霞のころもすそはぬれけり佐保姫の春立ちながらしとをして : 山崎宗鑑 〜新撰犬筑波集 03/29 椿一輪おく胎内のがらんどう : 秦夕美 03/28 空になる心
【 タイム食句 ー2023 】2023/03/26~03/31
03/31 KALDI で豆を買おうよまだ知らない国の名前っぽいやつがいい : toron* 03/30 切り口のざくざく増えて韮にほふ : 津川絵理子 03/29 肉食を好みてきたる我にして