ちょうどラマダンの真っ最中。断食は太陽が昇っている 時間。夜明け前と日没後には水と「ハルバ」という超甘 のゴマ菓子を囓るのはOK。トルコはイスラム圏、ゆう てもゆるゆる。しかし今回の女性スタッフに断食実行者。
香辛料の『エジプシャンバザール』
イスタンブールという響きだけで眩暈。さらに香辛料の 香りで失神。エジプシャンバザールでは前回大枚はたい て偽キャビアを掴まされた。騙される快感もええけど、 今回はドライフィグ、グリーンピスタチオ、シナモン棒。
冬は湖に沈む<有機の郷>
有機JASの金ゴマもここトルコの畑。冬になれば水位 があがり一帯が湖に沈むロマン。果樹を植えることがで きないマイナスを有機ゴマ栽培のプラスに。自然の摂理 に従がって、この老父そのまた父も湖をみつめて暮らす。
<ゴマのロマネコンティ>を求めて
ゴマもワインと同じ。土壌や風向き、畑ひとつちがえば 風味は大きく違う。地中海の風に揺れ金色に輝くゴマ。 ところが、見渡す限りのゴマ畑に潤いがない。もう半年 一滴の雨も降らず。収穫の歓びは雨乞いの嘆きとなって。
トルコ航空 機内食に『フムス』
金ゴマの収穫時期。産地トルコへ毎年の訪問も今年で6 回目。直行便で12時間。機内食なんてパスしたいのに 今回はフムスにご機嫌。ゴマとひよこ豆のペースト状の イスラム家庭料理。はやくも内蔵から地中海気分に突入。
【繁昌亭横丁】 和田萬に商標登録確定
落語定席『繁昌亭』の横に和田萬の旗艦店を開いて9ヶ 月。三枝さんたちの努力ですっかり大阪新名所に成長。 天神さんでお参りもふえてきた天満宮のねき、これから は周辺も落語横丁として大阪情緒をつくっていきまっせ。  
『季語集』 坪内稔典
「子どもは季節に鈍感である。これは自然な現象で、存 在そのものが自然に近いのだ。中年になって心身が衰え かけたとき、自分の支えとして季節を意識する」。ほん まこの頃風の色が見えるようになったんは年寄りの証拠。
『サッド ヴァケイション』 監督・青山真治
冒頭の密航船シーン、心臓をざらつかせる不安感で意識 の層がズブズブに。映像こその皮膚感覚。カルスト台地 での浅野忠信とオダギリジョーの二人シーン。『ブエノ スアイレス』の予感が。題がなぜいつも日本語やないの?  
『空心』 こんな中華が近所にほしい
中華が食べたい。そんな夕暮、気軽に、とゆうてもちょ っと凝ったもんも欲しい。わがまま欲求を満たしてくれ るのにドンピシャ。四川の辛さをいかして旬の秋刀魚を 生で食べる一皿目から作り手の覇気が盛り込まれている。
『地図で読む世界情勢』で読み解く社会の行方
金胡麻栽培のトルコ出張を前に今話題の地図本を読む。 トルコは民族問題をかかえテロも頻繁にある。この要因 が<クルド人・国のない民族>の章で一発でわかる。ま たトルコ巨大ダムの水戦争という問題をはじめて知った。