10・25
つぶらなる汝が眼吻(す)はなん露の秋 : 飯田蛇笏
〜〜黒き巨峰を義眼にえらび
10・24
空き缶の雨飲み萩の雨を飲む恥づかしがるとき人は光りぬ : 梅内美華子
〜〜ほそみしほりのぞきこめば底紅が
10・23
金箔は秋の味蕾を素通りす : 佐藤文香
〜〜うるかこのわた琳派に潜み
10・22
昨夜ふかく酒に乱れて帰りこしわれに喚きし妻は何者 : 宮柊二
〜〜三面の阿修羅修羅場の地球なり
10・21
天婦羅の鯊快晴の味したり : 奥坂まや
〜〜歓声遠く聞きつ蕎麦打ち