【 タイム食句】 11・06〜11・10

11・10
劇場のごとくしづかに牛蒡あり                : 阿部青鞋
〜〜砂山の砂指で掘ってたら

11・9
身にあはせて殻をそだててゆくことおもふ酒蒸しでひや呷りつつ : 魚村晋太郎
〜〜なまこ男なまこ唇がまばたきす

11・8
葱二本楕円の思惟はくづれたり             : 攝津幸彦
〜〜鍋底にあり混濁の王

11・7
牛のぬりえを私が調査した結果もっとも青いのは肩ロース : 斉藤斎藤
〜〜ヒラリーの海苔弁メール売れ残り

11・6
銀杏の虎視眈々と落ちるなり                : 中村安伸
〜〜牡のクローン牡だけの道