12・5
逃げるにも墨はく蛸のこころ意気おもへと男声(をごゑ)す朝寝のなかに : 小黒世茂
〜〜むかしむかしスキゾキッズという人種
12・4
おでん酒百年もつかこの世紀 : 川崎展宏
〜〜あぶないあぶないだれもがリアル
12・3
ありふれたプロセスチーズ齧りつつ曖昧母音のやうな返答 : 阪森郁代
〜〜口をオーにこじあけ欲しいものあげる
12・2
大根買ふ輪切りにすると決めてをり : 波多野爽波
〜〜煮ても焼いても喰える男ぞ
12・1
鮟鱇の口の暗黒のぞき見つなにをか恋のかぎりと言ふ : 塚本邦雄
〜〜腹黒き露悪主義者の純情は