1・5
数の子さくさく人間関係が壊れ : 瀬戸正洋
〜〜粕漬けにして再生はかる
1・4
受精後十一日目に必ず死ぬことになつてゐるわれの遺伝子欠損マウス : 永田和宏
〜〜まぐわいてもぐもぐ食うやひめ初め
1・3
年立つや新年ふるし米五升 : 芭蕉
〜〜ごみ屋敷化の個から国家へ
1・2
このあした心しづめの白湯飲みてさむき人間(じんかん)へ出てゆかむとす : 高野公彦
〜〜ヒトとヒト埋める世間の火を恋うる
1・1
太陽はまだまだ子供屠蘇を酌む : 矢島渚男
〜〜餅食う人が人間になる