『芝浜』 こんな噺、もう演ってらんない

常識のウソより非常識の自由。
人間の業を演じるのが落語。

建前で動く社会を徹底的に罵倒して、
己の狂気を全開させ、70歳をすぎて
『最後の落語論』を語る立川談志には凄みが
とぐろを巻いてる。
落語というジャンルはどす黒い竜巻をなって、
安っぽい善意の社会を挑発する。

「芝浜」や「文七元結」なんかしらじらしくて
聴いてるのも恥ずかしかった。
落語ならば、本音で生きる阿呆どもの世界のおもろさが
上位であっていいはず。どうしてやすっぽっくてうそくさい
人情噺を傑作とありがたがるのか不思議でならない。
この本で談志は、こんな落語は嫌いだ、といい
「芝浜」をできないと言える人間のほうを、芸人と
して買う、と断言する。いってくれるねぇ。

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◆「番頭さん、金魚、どうしたい」
 「私、食べませんよ」