今回の東洋陶磁美術館では黒田泰蔵の陶芸の
全貌を紹介するものではない。
芸術家の真理を追い求める哲学思弁といえる
極めて高純度の詩的エリアとなっている。
・白磁の究極はつくらないこと。
・円筒の理想は、みるものでも見せるものでもなく、
見えるものではない。
・人類の祖先が、声帯が形づくられる前の言語にならない
音の配列の感覚のようなものを<かたち>で共有する。
数々の美しいシルエットの白磁作品よりも
シンプルな円筒に集中したキュレーションが凄い。
かたちのない白磁で
かたちのない水を飲むことは
人類のはじめにつながる儀式かもしれない。
10年前にゲットした黒田泰蔵の白磁がある。
これから毎朝一杯の水を飲むことを決めた。