映画監督という仕事

映画学校卒業制作『アヒルの子』小野さやか監督。
自分の恥部をさらけだすドキュメンタリー。
家族を壊す。
いい子だった娘が突然両親、兄姉に牙をむきだしにする。
実社会で親殺しが頻発するが、それにも匹敵する
ファミリー受難劇である。

アフリカはじめ貧民層のストリートチルドレンは
どんなトラウマを秘めていきていくのか?
相手に対する善行は結局は自己満足であって、
相手にはいびつなトラウマを残すだけとなれば?
いろんな問題提起をはらんでもいるが、
ともかくは、原一男系のこの手のドキュメンタリー作家の
キツイ選択に敬意。

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◆~両親とのシーンも、何度も「カメラを止めて話ができないの?」と、
 父や母から言われました。でも、私は引き下がりませんでした。
 撮るか、死ぬかという気持ちでした。 ~小野さやか