西野壮平 写真展

「Diorama Map」シリーズ

写真の切り貼りで壮大なパノラマ

こういう説明から入るしかないが、
そんなもん、もう見んでも想像できるわ
返ってくるコメントはこちらが想像できる。
が、この若き写真家は違った。
たとえば、オホーツク海ロシアと知床、両岸の街のマップから、
流氷をきっかけに根源的な地球生態系に及ぶ知の海遊。
たとえば、コロナで出航できなくなった伊豆の漁師たちの
所在なく漂う小舟のロープの水影を繋ぎ合わせ、
まるで藤原定家の古今和歌集断簡の高野切りを顕現させる
歴史マジック。(ハッと、石川九楊の書かと思った)
写真撮りの世界歩きから、
とんでもない知の新次元にやすやすとトランジット。
コロナ明けのNEXTを期待させてくれる。
西野壮平 写真展
@尼崎文化センター  〜12・25まで