地中海の白と柔らかなラインの壺

この白さは貝や骨を連想する硬質の色。
壺のシルエットは繊細だ。
ゆったりとふくよかに丸みをおびていた器が
下半身でいきなり不安定につぼまっている。
蓋が淡い緑でありながら、のぞきこめば
すいこまれるように深い。 色素が溶けあって
大理石文様にもみえる。

皿状の方の器は、受け皿に料理を載せ
それをかくすように蓋をかぶせる構造。
銀彩で波紋が描かれている。
藤岡貢の器である。