『枝雀・らくだ』を聴きたいなぁ

枝雀嫌いは多いと思う。
緊張と緩和、と唱えるのもエラそうやし、
根はまじめやのに派手な演技してるんが
みえみえで痛々しいし。

死んで10年。どうしても気になる。
3月はじめに、テレビ録画『枝雀寄席』から選んで劇場大画面で
みせる企画があった。
毎日昼夜3本づつ、3日間で18本。連続枝雀どっぷり。
いっこもクサイと感じへん。正直笑ろた。腹かかえて笑ろた。
「かぜうどん」「一人酒盛」。人間観察の丁寧さ。
落語ゆうジャンルの凄さをまざまざとみせつけてくれた。

つい先日、志の輔「宿屋の富」を聴いた。
ききながら、枝雀の「高津の富」のあわてふためきの
オーバーアクションが目の前によみがえってきた。

なんで大ネタ「らくだ」をやれへんかったんやろ。
松鶴が死んでからでも10年はあってんから、
もう遠慮することはなかったはず。
枝雀らくだを聴きたい。