中田篤の漆と有元利夫のにかわ

10年以上も前になる。
毎年、有元利夫の12カ月の卓上カレンダーが
あった。あれは今も続いているんやろか。
中世に誘われる静謐な時間の流れ。
フレスコ画にある風化のおもむき。

そんな有元の世界を、中田篤の器にみた。
それは、漆にある。
中田の陶には、漆が施されている。
瑠璃色のカップは、ペルシャの涙壺。

小ぶりのカップの取っ手。皿の釘のひっかき童画世界。
めちゃめちゃ遊んでるのに、静かであたたかな光がふりそそいでる。