春の桜より夏の花火に命を想う

淀川花火大会。
世沙弥のベランダから見上げる。
お尻の穴からうちあげたかのように、
からだに震動する。
ひゅるひゅると目がおいついた一瞬
眉間で炸裂する。

春の桜が、みごとに花開いて散るまでは
数日間。それを人は惜しむ。名残りの桜に
1年の巡りを想う。
夏の花火はどうだ。漆黒の夜空に
2万発もの火のアートを描いて、
わずか1時間で晴静寂に戻る。
名残ともいわない。なにもなかったんや。
狐につままれたように、残像を網膜にさぐるしかない。
一瞬の幻。
1年の単位より、この一夜の喜びを手探りする。

花火ほど、いとおしいアート作品はない。