雪の世界の吸血鬼少女

吸血鬼映画、というと先入観がはいる。
『僕のエリ 200歳の彼女』は真っ白の状態で
はいると、切なさや怖さが200倍になる。

舞台はスウェーデンの雪社会。
少年が少女に、匂いやなくて、臭いを感じるところが
リアリティがあって、なまぐささがエロイ。

雪国のどこか気のぬけたような大人たちの日常が
吸血鬼やいじめや繊細な初恋、とそぐわない風に
すすむのが奇妙なテイストになっています。
ブリューゲルに雪の猟人の絵がありました。
かれはネーデルランドの画家やけど、16世紀の
農民の暮らしをこの映画の背景に連想してしまいました。

吸血少女のおじさんがドジで、
ワンポイントルーズの法則がここにもありましたね。