『股間若衆』のユニークな視点

奇書というより珍書。
『股間若衆』
・新股間若衆
・股間漏洩集
・股間巡礼

いうまでもなく『古今和歌集』『和漢朗詠集』のもじり。
著者の木下直之さんは、美術、建築を見世物や祭という
独自のユニークな視点から日本文化を
研究されている東大の教授。

街頭の彫刻。男性の裸が結構多い。
この芸術作品の股間がなぜ、
あるべきものがあるようでないのか。
<こかんわかしゅう>という言葉が降りてきて、
<曖昧模っ糊り>のお告げがあったという。

日本の近代現代彫刻の裸体表現の研究、
というお堅いテーマでもあるわけですが、
こういうやわらかい切り口があったんや。

駅前、公園など屋外のブロンズ彫刻の
巡礼ですから、木彫系の現代作家作品は
対象外。
そういえば、
船越桂の「森に浮かぶスフィンクス」は、
両性具有。
女性の乳房と男性の股間は、はっきりと
強調されていますね。