あやめ、雀三郎、梅雨晴れのご陽気で

雀三郎さんの噺。

マクラはたわいもない。
もっと毒を吐きそうで、どこかで粋(すい)な
てらいがあるんやろ。どこかシャイ。

いきなり派手なお囃しがはいって、
夕涼み難波橋上でのにぎわい。
上方落語が江戸落語より
うかれ気分になれるのはこのお囃しにある。
最近江戸のヘタくそがえらそな顔で上方の舞台、
荒らしにきよるんで、その防衛意識か、
お囃しががんばってるような気ぃします。
上方の粋(すい)ことばがぎょうさんでてきて、
『遊山船』、ええはなしです。

桂あやめさんの30周年記念。
『たちぎれ』のあとは、待ってましたの
(姉様キングス)。
シングルマザーとゲイボーイ。
あぶない路線やのに、繁昌亭では
どうしてもトーン落とさなあかん。
あやめさん、芸能のヨゴレの血がいよいよ
うまいぐあいに醸造されてきて、これからは
化ける期待度大でっせ。