舌は三代、失敗破滅は一瞬。

おいしいものが好き。
当たり前のようですが、人によって
おいしいと感じるものがちがいます。
腹減ってりゃなんでもうまい。
それは真理ですが、おいといて。

舌は三代でそだつもの、という言い方があります。
売り家と唐様で書く三代目。あるある、ですね。
漠然と中国のことわざやろな、程度で。
邱永漢さんが
「富貴三代方知飲食」と紹介したことから
ひろまったようです。

たまたま『隋園食単』という清の時代の料理本
読む機会がありました。
食三代の語源をここに発見。
この本の序で、
『典論』の「一世長者知居処三世長者知服食」を
とりあげています。
その人一代の金持ちはええ家に住むけれど、
着る服と食いものについては、三代つづいた成功者でないと
なかなか身につかんもんです。
ちなみに『典論』は三国時代ですから、だいたい
1800年前の本。
はあ、こんな古い時からいわれてことかいな。

ここに<塩梅>もでてきました。
『書経』にも「塩梅」という語がでてくるが、
この塩と梅はそれぞれ調味料であって、
国を治めることを味付けにたとえて
塩梅といっているのである、
と書かれています。
紀元前のことばなんですねぇ。
京都の割烹のおやじが
さも、してやったりと、
いいはじめたのかと思おてました。