本橋成一写真展 『屠場』

本橋成一『屠場』~~ニコンサロンで写真展。
大阪、松原の屠殺場30年の記録です。

<死とエロス>の思想家といえるバタイユ。
「屠場は宗教の次元に属する。
現代のヒンズー教についてもいえることだが、
古代の寺院は、神に嘆願する場であると同時に屠畜の場でもあった。
そのために、おそらく現代の屠場の混乱した様相からも見てとれることだが、
神話的な神秘性と血の流される場所に特徴的な陰鬱な偉大さの間には、
人の心を揺り動かすような一致が見られるのだ。」

フランシス・ベーコンは『肉のある人物像』で法王を描くのに、
背景に二つの大きな脇肉の塊をぶらさげ、狂気の叫びに
口を顔より大きくひらかせた。
また自分自身、上半身裸になって同じく二つの大きな脇肉の間に
はさまれている姿を雑誌<ヴォーグ>に掲載しています。

松井冬子の深いテーマには<解剖>があります。