名脇役が映画を決める

『カンパニーメン』
『マージンコール』
二作とも、リーマンショックの不況解雇のおはなし。

経営者の片腕の立場の人情味あふるる男が、
仲間に解雇をいいわたす苦しみ、
この辺はお約束通り。
しかし、役者でみせてくれます。

この役回りに、それぞれ
トミー・リー・ジョーンズとケヴィン・スぺイシ―。

兄貴肌の侠気。反骨精神。
かいまみせるヒューマンな優しさ。
妥協社会への処世術。
それらがないまぜになった壮年の憂愁といいますか。

日本の役者におるか?
なんていうことがヤボ。
日本社会そのものが
政治家、実業家、芸術家、
みんな薄っぺらなんやから、
ペラペラ役者は案外とリアル。

ひと昔前の
佐藤慶、戸浦六宏もええけど
ふた昔ほど前の
伊藤雄之助とか進藤栄太郎とか。
ええ味してたよなぁ。