バスの降り方にちょちょまう

電車の乗り方がわからない。
バスの降り方にちょちょもうてしまう。

トカイナカぐらいの街の電車だと、
ドアの前に立って待ってても、ドアがあかない、
うちに電車がいってしまう。
横のボタン押すねやん、
そんなこと、だれも教えてくれへん。

バス。
<紫のおりますボタン>ぐらいは知ってます。
ほかの人もたくさん乗ってはります。
もうすぐ目的地。
有名なとこやから、みんな降りはるやろ。
すまして、降車口でたってるのに、
バスはドアもあけず通過。
なんでやねん、運転手さん、
ぼく、ボタンは押してへんけど、
降りる体勢で出口に立ってますやん。

もう、バスにのって、小銭がないのに
気ぃついてしもたら、悲劇。
降りるときほかのひとに邪魔にならんように
おつりもらうにはどうしたらええんや、
窓の景色も走馬灯どころやない。

そんなこんなで、はじめての街で乗り物にのると
へとへとになって、着いたらすぐに、
どこへもいかず一杯やりたくなってしまう。

小島ゆかりさんの最近の歌です。

・次の次の駅で降りたくドアの方へドアの方へと身を捩るなり

・どうにかして坐る人、ドアへ向かふ人、もつれ合ふ車内動線あまた

・満員電車の窓の外もう夜の街フランスはなほあまりに遠し