2・20
水洗いして大根を無罪とす : 松井国央
〜〜しらけたセリフで白切り通す
2・19
海底に眼のなき魚の棲むといふ眼の無き魚の恋しかりけり : 若山牧水
〜〜浮き上がり薄氷をつく深海魚
2・18
たんぽぽのサラダの話野の話 : 高野素十
〜〜かつて黒帯いまやマクロビ
2・17
雌蟹の持てるふんどし秘事のごと雪に籠れる厨に捌く : 永井正子
〜〜飲食(おんじき)は性の儀式のはじめなり
2・16
立ち食ひの湯気の重なる二月かな : 小野あらた
〜〜袖すり合うて根性で縁