見せ消ち美学の精神性

見せ消ち。

写本の際、間違いの修正部分を塗りつぶさないで、
二本の抹消線だけで、元の字句が読めるようにする方法をいいます。

みえないようにして、みえないわけではない。

みえないこと、みせないことは、みえなかったことにする不文律。
みたとおりのことをいったりするのは、こどものすること。

塀越しでしかうかがい知れない伊勢神宮。
いきな黒塀に見越しの松。
戦争。原発。

日本文化の精神性は根深いものがあります。

あらゆる現象の責任はどこにも問われない構造。
すべては、たまたまの不幸な出来事。
すくったのは、神風でした。

神様がとおりすぎてゆく。