向井理依子 額装展

額装家、向井理依子の手さばきは
中世の錬金術師のようだ。

使い古した銀のスプーンや
打ち捨てられた海胆の貝殻を
妖精たちの金の翅の物語にかえてしまう。

この可愛い魔女に額装のお願いをしてはいけない。
今年の1月に、あるアールデコの春画を持ち込んだのだが、
ほぼ1年経っていまだ鍋のなかでグツグツ煮こまれたままである。

写真は以前に完成した額装作品
中:森村泰昌・千円札6枚
右:石川 圭花・写真