鶴澤清志郎 文楽三味線

文楽。
今回狙いは、三味線の鶴澤清志郎。
どのジャンルでも若い才能がのびてくる時期が清々しい。
満開の桜を愛でるよりも、しなやかな幹が気がつかんうちに
えらい太うなりはじめたなぁ、とつぶやいている感じ。

清志郎の『日吉丸稚桜』一幕だけでも、
しかしついでに『冥途の飛脚』も。
これがいい舞台。
太夫、三味線、人形遣いのアンサンブルが
近松の世界をおかしく哀しく深みにおとしこんでいく。