食句塾 3月例会
兼題 : 貝 ・ 岸
席題 : 遅刻
・平凡な手相でいただくあさり汁 : 飛白
あさりやはまぐりの模様にある筋。
幅が狭いのは速い潮で育ったもので、
中国産の貝はゆったりとした浜で大きくなっているから
幅の間隔があいている、という説がでた。
さざえの刺の有る無し。外海ではながされないように刺がでて、
内海育ちは刺がない、というのは通説。
環境と遺伝要素が複合されて刺の有る無しに法則はない、
というのが実態。
・切り岸の修道院にものの芽や : 弥華藍
すべてを断ち切った禁欲の世界にも、
欲望の芽生えがある、という読み。
修道院は自活しているので、畑には自然の
いろんなものの芽が育ってくる、という作者の弁。
・断ち切りし時の岸辺に櫂をいれる : 林子
須賀敦子の霧深き岸辺を歩むエッセイ感覚。
下5、櫂をいれ で切れると味わいが消失してしまう。
俳句の世界に新鮮な空気をおくりこんだのは
食句塾新加入の林子さん。
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次回 予定
4月5日(第1日曜) : 春の吟行
場所 : 100周年を迎えた天王寺動物園
時間 : 10:00 集合
<兼題> : コップ ・ 屋根
兼題2句・自由1句・吟行句2句