『連句入門』東明雅著

『連句入門』東明雅著。 1978年発行。

20年以上前に読んだはず。
最近いろんな連衆と歌仙を巻いているので、
あらためて実践の上での疑問点を照合していきました。

「狂句こがらしの」の巻
この36句の作品鑑賞の詳細がされています。

<季移り>が2つ。
雑をはさまず、いきなり
冬から秋 夏から秋

初折表 第3句からいきなりの季移りがあります。
冬 冬 秋
しかも秋の月を定座から引き上げているのです。

芭蕉にとては、
歌仙のルールはあくまでルール。
事実の認識さえあれば、新しい手柄のある句として評価し、
自在に36句の世界をローリングストーン。
いま、21世紀のこの時代に歌仙を巻くのに
縛りゆるゆるフリースタイルで、の一方で
せっかく巻くからには 縛りやルールがきつい方がおもしろい、
という意見が大勢を占めます。
遊びですから、ルールは厳しいほうがおもしろいのです。
しかし、いつでもポエジーが最優先であり、
そのときルールは美しいしなりを受け入れることに
なるのでしょう。