1・31 コクトーが屍にしろがねの髪そよぎ裂かれし鮭の肉にふる雪 : 塚本邦雄 〜〜スモークの匂いほのかに春眠は 1・30 蓮根は飛んでみたしと思ひけり : 阿部青鞋 〜〜泥より仰ぐ青のス
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句】 01・21〜01・25
1・25 なぜ人はこんなに笑ひたがるのかギャグの黄落つづくスタバに : 荻原裕幸 〜〜ラテの泡ゆれてるだけでもう涙 1・24 鮟鱇のくちびるらしき呑み込みぬ : 平石和美 〜〜わからぬ部位を目
【 タイム食句】01・16〜01・20
1・20 カルピスウォーターとカルピス離されて売られ : 曽根主水 〜〜水を分離し水素分離し 1・19 左手には飲(おん)、右手には食(じき)ありて拍手は顔の筋肉でする : 大松達知 〜〜スタンディングオ
【 タイム食句】 01・11〜01・15
1・15 開かれて卓上にある一冊の本を囲みて夕餉のごとし : 内藤明 〜〜ちゃぶ台をひっくり返す父よ父よ 1・14 メロンパンの瘡蓋はがす港町 : 長岡裕一郎 〜〜かかとの皮に黒い
【 タイム食句】01・06〜01・10
1・10 人参は赤い大根は白い遠い山 : 辻貨物船 〜〜宗教戦争紅白なます 1・9 足たたば北インヂャのヒマラヤのエヴェレストなる雪くはましを : 正岡子規 〜〜喉元に氷柱貫き凛々 1・8
・賀状では壊れたことに触れずおり : 主水
食句塾。 正月が記録的な大雪だったこともあり ・人の世の間尺に合わず雪だるま : 飛白 ・犯人を匿うような雪化粧 : 案山子 おめでとうの年賀状ではあたりさわりのない近況報告で、 それで社会があやうく成り立っていま
【 タイム食句】 01・01〜01・05
1・5 大釜の中に五穀をむせび泣くあひだも弥勒化してゐる世界 : 楠見朋彦 〜〜光年の先よむ時に現世は 1・4 日の丸をたたむ茶店を畳むごと : 摂津幸彦 〜〜旗ははためく風の吹くまま 1.3
2014年 年間食句・食首
2014年 年間食首 ・大根を探しにゆけば大根は夜の電柱に立てかけてあり : 花山多佳子 ・ビール空けて焼酎にゆく 緑陰から大緑陰に入りゆくごとし : 高野公彦 ・うなだれて緑うしなう九条ねぎおびえても声だ
【 タイム食句】12・21〜12・25
12・25 残り鴨とてもやわらかな擦り傷 : 塩野谷仁 〜〜聖夜むかえて血がざらつきぬ 12・24 生き甲斐という言葉がせまり照焼きの鰤の皮まで食べてしまった : 東直子 〜〜鯨舌(さえ
【 タイム食句】12・16〜12・20
12・20 厨なる妻と心はかよわねど酒の肴はすぐに出てくる : 大島史洋 〜〜半額のシールのまんままず刺身 12・19 煮凝りの感情でありレアである : 三好つや子 〜〜忍