天満は堀川戎。ところが今年から天満宮でも戎祭が復活 したので戎っさんのはしごとなった。落語の天満繁昌亭 ができたからこその企画。1月は昨年の話題に対する受 賞ニュースが多いが大阪に関しては『繁昌亭』が総ナメ。

食句塾。「角餅の角削ぎ落とし京雑煮」三甫。雑煮は全 国様々。嫁と姑の争いに京都の意地悪さが効いている。 玉庵の読みのおもしろさに爆笑。正月らしく絵的にも美 しい句を天に選出。「笹鳴きを残す障子や祝い膳」菜摘。

『餃子と高級フレンチ ではどちらが儲かるか?』。会 計の本。『さおだけやはなぜ・・』『なぜ社長のベンツ は・・』。つられてまた買う阿呆がいる。オマエのコト ヤ。ちょっとは勉強に、とスケベ心を擽る出版社の手口。

坂田籐十郎と市川団十郎、東西大名跡の競演。ムラムラ と突然観たくなってチケットもないが松竹座へ。3階席 に空き。両雄よりも『毛抜』の海老蔵に惚れ惚れ。色悪 の荒事。小姓にも女にも手を出す好色ぶりと見得の切れ。

岡部伊都子『伊都子の食卓』。軽い食のエッセイと思っ たら大間違い。哲学と美学に裏打ちされたみごとにやわ らかい文章に衝撃。向田邦子よりコワイ。山口瞳よりフ トイ。<随筆>というジャンルを初めて認識した。敬礼。

七草がゆ。<人日>の節句。ピンとけぇへん。ことしの <人間>の運勢を占う日でこの朝に七草を食べて邪気を 払う目的。世は空前の占いブーム。マスコミはギャグで ええからこんな習慣おもろう遊んで若い子に教せたらな。

『大阪胡麻問屋組合』新年会。その昔ゴマの仕入は<入 札>制度があったが流通は激変。わずか4社が情報交換 のためだけに入札を続行。しかしそれも3年前に廃止。 入札会場であった天満老舗料亭『相生楼』に年1回集う。

日経新聞で佐佐木幸綱がテーマ別に短歌ベスト5を紹介。 まず<恋の巻>。塚本邦雄「馬を洗はば馬のたましひ冴 ゆるまで人恋はば人あやむるこころ」。栗木京子「女ら は中庭につどひ風に告ぐ鳥籠のなかの情事のことなど」。

『美味しんぼ』。やはりレシピが圧倒的に豊富。茄子の ヘタを蓮弁の<うてな>に見立て黒すりごまと合わす突 き出し。<中国人は四本足なら机も食べる>にかぶせて <二本足も母親以外は食べる>。雁屋哲がほかの対談で。

『世沙弥』料理修業のため4軒フレンチはしご。『トロ ワグロ』>コンソメジュレにミニトマトを沈めた日本美 学の奪取。子羊の骨の丁寧な処理にオキーフの絵画を連 想。『ロブション』>ポテトの完璧な下味で全体を構築。