9・20
母が刻み妻が叩いて独り身の不惑の娘らが放る俎板 : 小嵐九八郎
〜〜醤油茶渋沁みる時間を皿に見る
9・19
新米の其一粒の光かな : 高濱虚子
〜〜土鍋割るるは内なるエナジー
9・18
もう足りている塩加減しあわせは何も起きないこと、とあなたは : 佐藤弓生
〜〜スパイスの好みと羞恥のすれちがい
9・17
割箸で添乗員を裏返す : 筒井祥文
〜〜前菜のテロ真っ先に逃げ
9・16
日本のお土産ですと渡す菓子「見るだけでも」と言葉を添へて : 紺野万里
〜〜塩梅のわからん輩と呑みつづけ