アンモナイトの皿はもう入手不可能

アンモナイトの化石を埋め込んだ平板を食卓の位置皿に使っている。
実は骨董店で見つけたドイツの壁掛け。そのときは4枚ゲット。
またいつか見つければ、とおもいつつ5年経過。
某化石の専門店をつきとめたが、あの類のものは二度とでない
であろうと宣言された。化石との出会いも一期一会。

化石趣味は1970年代に読んだ澁澤龍彦の影響である。
最近写真入り新書『ドラコニア・ワールド』がでた。
日本の美学に装飾性をかかげているが、最近荒俣宏が
この視点で美術史を見直すべく本を書いている。
天明屋尚も婆娑羅に熱い。
昨日出会ったばかりの亀谷彩の漆もあきらかに婆娑羅装飾。
ワビサビや繊細瀟洒洗練の対極にあるゴテゴテ装飾の
悪趣味・バッドテイストが縄文土器にはじまる日本美学の
奔流であることはまちがいない。
空海、世阿弥、利休、織部、芭蕉、北斎、劉生、谷崎、タケシ、談春
あきらかにバッドテイストの系譜 。

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

◆植物の花とは、植物の生殖器である。
 植物は頭を地中に深くつっこんで、生殖器をさらけ出したまま、
 逆立ちしているのである。
 だから薔薇の根は、薔薇の樹の脳髄だといえるかもしれない。
  / 澁澤龍彦