ベルメールが蘇ってきた

ベルメールのことを知ったのは澁澤龍彦の本だった。
幻想美術館、みたいなタイトル?
本棚をさがしてみた。いつのまにか、澁澤の本も減ってる。
『血と薔薇』も大切に保管してたんやけど。
桃源社『澁澤龍彦集成』が5巻残ってる。
目次で探したら、美術関係は第4巻。
う~ん、2,3、5,6,7。なんでや、4巻だけが無い。
バタイユの本でもベルメールの挿絵があったようなおぼろな記憶。
その本はもちろん無い。
そんなもんでしょう。あきらめは早い。

ベルメール捜索のきっかけは、
関野栄美という硝子作家と出会ったことにある。
あきらかにベルメールを意識したエロスの世界を
硝子によって再創造の試みをしている。
硝子からなまなましい皮膚がうまれて、指の形となって
うごきはじめる。
幻想のおそびにしてはあまりにリアルな感触。
フランケンシュタイン生誕の瞬間に似た期待に
ゾクゾクとしてくる。