自然寿命40歳。以後は人工生命体。

寿命年数はちがっても
心臓の打つ回数は15億回に決まり。
はつか鼠2年、象70年、さて人間は?
40年やそうです。
縄文30、江戸40、昭和20年で50歳平均。
40歳で老眼、薄毛、閉経がその証拠、といわれれば
たしかに。歯、眼、魔羅、みな思い当たります。

40歳以後の老いの時間は、医療などの技術が
つくりだした<人工生命体>。
自然にさからってる。
原発は火力、水力などの自然とは別次元のものやから、
子供たちには悪影響やけど、老人にはおんなじ人工として
相性がええんです。
今、60歳以上の勇士の方々が、
もう我々世代は原発の悪影響は少ないから
フクシマ復興の原発現場に積極的に参加しよう
という動きがあります。
これは生物学の理にかなってる。
そういえば、天下りなんぞは年齢的にピッタシ。
全員フクシマの現場にいって活躍していただきましょう。

生き方として、自然に枯れる美学の対極にいるのが
草間弥生。82歳。
100枚の新作を描き上げて、世界の主要美術館を巡回中。
100作どれもがみずみずしいインスピレーションにあふてる。
「じゃんじゃん描くわよ。200枚描いたら、お菓子くれる?」

蜷川幸雄も76歳。
おととい観た『血の婚礼』では、舞台を雨でどしゃぶりに。
開幕の5分ぐらいなら、だれかやりそうやけど、えんえん
1時間たっぷり豪雨水浸し。よおやる。
『真情あふるる軽薄さ』の新宿は40年前。
それ以来、1作ごとに度肝を抜く演出で
よくぞ燃え尽きひんもんや。
歌舞伎役者はかぶくもん。
そういいながら、ほんまに傾いていく覚悟を
毎回ヒリヒリかんじさせてくれる舞台はめったにない。
それをニナガワはきちんとわかりやすくたのしませてくれる。

草間、ニナガワに共通するのは
びっくり、どっきり。
アートのキーワードはこれにつきる。
あとは、しゃっくり止まらす刺激があれば。