降りみ降らずみ、仕草の色気

最近の雨はわかりやすい。
ゲリラ的。
ダァー、ザァー、ブワァー
イナヅマフラッシュがピカッ。
カミナリさんがドッドォ~ン。
すぐやんでしまう。
自然がしぜんに劇画になってきた。

降りみ降らずみ、なんて。
言葉が消えていくより前に、
そんな自然現象そのものがなくなっていく。
情緒がのおなるのんは、雨のときの
人の仕草でもいえます。

軒から手をだして、雨かな?とさぐる手つき。
地下街から地下街どうやってつとていこ、と
おもいめぐらすだけで、
いちいち雨宿り感覚は失せている。

雨傘の滴を払うときの肘つかい。
最近はどこいっても入口に傘用ビニール袋の
スタンドがあって、それをがさつにひきちぎって
つっこむだけ。
人さんのすそ、ぬらさんように、
傘に残ったある雨の滴を、ひとふりふたふり。
男でも女でも、それが色気。