なにおもたか急に赤飯、炊いてます

急に赤飯が食べとなった。

天満の商売人の家では、
誕生日には赤飯とお頭つきの鯛。
紅白なます。これがお決まり。
赤飯ゆうても、正確には小豆ご飯で、
もち米やありませんでした。ケチでもち米は
もったいないからか、母の無精の手抜きか。
いずれにせよ、もち米赤飯に対する熱い羨望の
根は歳ごとに深くなってきています。

<おついたち>に赤飯をだしてくれる女将がおります。
たとえば、満月の夜やったら、
「きょうは満月でええおつきさんでたはります」。
そんな会話で酔っぱらっての帰り道、
おとこはかならず天を仰ぐもんです。
一日も同じ。月のはじまりが新月。
せっかくお赤飯たくんやったら、やっぱり旧暦にそってほしい。
ああ新しい月のはじまりやなぁ、と気持を新鮮にするええきっかけ。

まあ、そんなこともおもいながら、近所のスーパーへ。
ささげはないから小豆を買おてきました。
もち米で赤飯たくことにします。
ちょっと、おかあちゃんのこと思い出しながら。
ごま塩はもちろん丹波の黒胡麻。