筆でかく世沙弥メニュー

世沙弥のメニューは筆でかいています。
墨、硯、筆、和紙。
すべて天然素材で、おおかたは手仕事で
できている。かんがえてみれば、すごいことです。

筆で書く。書を意識するのに、
石川九楊のラディカルな見解は刺激になりますが、
書くまでの段階をあらためて意識した。

『水墨画』矢代幸雄。
松岡正剛や椹木野衣がとりあげている
なかなか過激な評論があります。
略筆、省筆、減筆の手法で、墨を極限まで
減らして禅の域にいきつくことを目指すわけです。
もうひとつ<滲み>が大きなポイントです。
なんか、退屈きわまりない墨一色の世界も
深くてこわいもんです。
あしたから、メニューをかくのが、ますます楽しみに。

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【タイム食句】
酒場やがて蝋涙と化し誰か歔欷 : 楠本憲吉