渡辺松男さんに迢空賞が決まりました。
・キャベツのなかはどこへ行きてもキャベツにて人生のようにくらくらとする
・平原にぽつんぽつんとあることの泣きたいような男の乳首
・ひまはりの種テーブルにあふれさせまぶしいぢやないかきみは癌なのに
ツイッター【タイム食首】ではできるだけ人選をかさならないように、
と方向をきめても、どうしても奇妙な味わいの俳句、短歌を
とりあげたくなり、作者が2度3度登場します。
彼の歌も人間のどまんなかを真剣についてくる
本質的なおかしみにあふれています。
歌集のタイトルからして、
国会図書館の隅っこの
誰も開かない自然図鑑のようです。
*寒気氾濫
*泡宇宙の蛙
*歩く仏像
*けやき少年
*〈空き部屋〉
*自転車の籠の豚
*蝶
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【タイム食句】
書きさしの手紙の横の桜餅 : 涼野海音