コロッケの人間破壊

大成哲のガラス作品のタイトルは
『まねび』。
自然に割れたガラスのヒビを
そのまま忠実に文様を真似てガラスを彫る。
奇妙な錯覚が生じる。

芸術にあらたな創造はない。
すべて過去にあったものを真似て
模倣することにある。

子は父を真似、民族固有の<仕草>をうんできた。
あれ雨かな、と手をだすしぐさ。雨傘の雫を払うしぐさ。
のれんをくぐるときのさっとはねのけるしぐさ。

コロッケの新歌舞伎座公演。
<ものまね>という芸能ジャンルは古い。
古代からあった。他人のしぐさを真似て笑いをよぶ。
ひとつのジャンルを深める、技を磨く。
これはもちろんすばらいしいことだが、技能者としては
予測できることです。
ところがコロッケは予測不能な破壊と創造をくりかえし、
このジャンルを芸能からパフォーマンスアートにステージを
転換させた革命児といえます。

五木ロボット。
人物をまず解体し、全く別人格を形成している。
それがものまねであるという不思議。

生まれる前から牛でした、という瀬川瑛子。
徳永英明、長淵剛、堀内孝雄の真似は
もう犯罪といっていい。

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【タイム食首】
父の手をやさしく引いて歩みゆく真っ赤な味の名店街を
: 雪舟えま