『白波五人男』の弁天小僧と
『三人吉三』のお嬢吉三。
小林恭二『悪への招待状』での分析が
的を得ています。
弁天小僧:男が女装して悪事をする。
>>バレたら男に戻るだけで、淫靡な感じはない。
お嬢吉三:女形が男役の設定で女装。
男(本来の歌舞伎役者)
↓
女(女形である役者)
↓
男(盗賊としてのお嬢)
↓
女(お七としてのお嬢)
↓
男(和尚吉三、お坊吉三の義兄弟であるお嬢)
↓
女(お坊のプラトニックな愛人としてのお嬢)
ジェンダーの越境が繰り返しある結果、
固有のジェンダーを失って両性具有的な
エロティシズムを獲得している。
ちょっと、だいぶ、混乱しますが、
こう整理するとわかりやすいですよね。