黒田征太郎さん『73回目の夏の自由画のこと』
西天満の番画廊さんにのぞきにいく。
赤瀬川原平、嵐山光三郎ら不良老人の老人力アピールに対して、
青っぽさをむんむんにむきだしてるとこが大阪的。
今回の個展の挨拶はかっこええんで紹介しておきたくなりました。
「73回目の夏を向かえてしまいました。
まさか、こんなジジイになるまで生きているとは考えもしませんでした。
その 生きてきた大半を 飲んだりワメイタリ、ろくでもないことをやって、その間に描いたりしてきたのです。
そんなふうにしても なかなか スカッと自由になれない自分にいらだちますます飲む.ワメクの連続でしたが
最近の ジシンとツナミが僕に教えてくれました。
「まってても アカンのよ」
そうや、自由なんか、まっててもくれるものではナカッタのです。
天と地のことを、おもうと自由なんか そこらに転がってることが解った次第です。
絵を描くことなんて。なんてことないのでした。」
街の大きな壁面で、飲み屋さんで、蕎麦屋さんで、
大阪ならあちこちで、黒征さんの鳥や草花の
落書きアートと出会います。
バスキアやバンクシーより先行すること30年。
黒征さんの弟さんが陶芸の黒田泰蔵さん。
なかのよい5人兄妹です。
妹さんとときどきお会いします。
すばらしい浪花ことばの使い手です。
器や絵画は作品として残るけど
大阪弁やむかしのやわらかいやまと言葉は
もう消えたらおしまいになるんちゃいますやろか。