絹糸のおはなし。
絹は蚕の繭からとった繊維です。
輪ゴムとおなじように、ひっぱれば伸び、
手をはなせばもどります。
しかし、10センチが元の10センチには戻りません。
かならず繊維は、のびてよじれ変化します。
その繊維の表情が光を帯びるのです。
昔のあかりは、月光であり蝋燭の炎。
その光を反射して妖しくひかるのです。
それが珍重されたわけです。
聞いているだけで、平安の王朝絵巻の
十二単がきらびやかにうかびあがってきました。
刺繍はすごい。
伝統工芸展。
刺繍の人間国宝、福田喜重さん。