11月1日の毎日新聞に
~~寺山修司:歌集『田園に死す』、
塚本邦雄に「題名決めて」~~
息子である塚本青史さんが、日本現代詩歌文学館に寄贈した
未公開書簡から発見されたというニュースです。
候補には「恐山」「修羅、わが愛」「故郷喪失」など8個の
タイトルが書かれています。
<田園に死す>というのは、自分のエッセイの章タイトルにも
使っていたので、珍しく寺山オリジナルということでしょうか。
初である。
『天井桟敷』 : マルセル・カルネの映画『天井桟敷の人々』
『書を捨てよ、町へでよう』 : アンドレ・ジッドの『地の糧』にある言葉
寺山はスタートの短歌から<本歌取り>のテクニシャンであり、
その後の舞台タイトルなども堂々たる、もじり、パクリ。
いまとなっては、パロディ、コラージュ、アッサンブラージュなどは当然の技法。
レディメイドの概念は、デュシャン、ウォーホルで美術がひっくりかえりました。
寺山にすれば、すでにあの当時から当たり前のことだったんでしょうね。
『田園に死す』から
・かくれんぼ鬼のままにて老いたれば誰をさがしにくる村祭り
・たった一つの嫁入り道具の仏壇を義眼のうつるまで磨くなり
・売りにゆく柱時計がふいになる横抱きにして枯野ゆくとき