映画館で『映画 立川談志』 2006年の「芝浜」。
テレビで 『立川談志の一周忌特別公演』の模様と
2001年のよみうりホールでの「芝浜」。
人情噺でつまんねぇ。
本人も嘘臭いサゲに、
おまえさん、さぁおわったら餃子でも食いに行こうよ、
と最後にかみさんにいわせたい、とか。
いや、晩年は談志のてれかくしの背後の
共感する本音があるからこそあの味が、とか。
芸術は模倣か革命かどちらかである。
といったのは誰かわすれましたが、似たようなせりふは
美術、文学、ジャンルを問はず、時代を問はずいわれてきたこと。
談志は落語を壊してつぶして革命を死ぬまでつづけた男。
芝浜もぶっこわしつづけた。
もうストーリーも登場人物のキャラもどうでもいい。
その落語に対する執念がこわくて、きくものは
ふるえあがり、カタルシスにひたることができるのでしょう。
こと落語に関して破壊と革命をなしとげ、狂気をはらむ情熱を
そそいだ点では、談志より枝雀の方が上である。
しかし、談志には枝雀にはない世俗的野心とカリスマ性があり、
語り継がれるその影響力と芸人スケールの格付け評価には
差がでるのはしかたのないことです。