『駄作の中にだけ俺がいる』および猥褻抗議

『駄作の中にだけ俺がいる』
会田誠の創作現場と家庭風景の
ドキュメンタリー。

<カリコリ・・・><大理石の乳房・・・>のエッセイ。
森美術館での作品。
世沙弥での生マコト。
そして、この映像。

芯からの権威否定のスタンスを貫いているのが、
ひしひしとわかる。
あらゆる前提を否定する。
というよりアラザルものとする<非>の姿勢。
つねに<あたりまえ>をうたがう。

今回の美術展の図録に関して、猥褻抗議の動きがでてきている。
SM、カニバリズム、スカトロジーなどあらゆるジャンルの
変態性を剥きだしにしている。

会田自身はツイッターでこのように明言しています。
~~言うまでもなく「犬」は「お芸術とポルノの境界は果たして自明のものなのか?」
という問いのための試薬のようなものです。
問いをより先鋭化するため、切断 や動物扱いという絶対悪の図像を選択しました。
多くの人が指摘する通り、このたびの喧々囂々の議論は、
最初から作品に内在していたものでしょう。~~

澁澤のサド裁判。
四畳半襖の下張。
大島渚『愛のコリーダ』
篠山、アラーキーらの猥褻写真。
なにが芸術?変態?エログロ?
いつも喉元につきつけながら真剣勝負が問われる。