11・5
二十年前のタキシイドわれは取り出でぬ恋の晩餐に行くにもあらず : 前川佐美雄
〜〜立ち飲みで袖すり合うはアルマーニ
11・4
街に出て対き合ひ食べて雁のこと : 仲村青彦
〜〜ほくろ見てつい饒舌になる
11・3
5枚切り食パン・6枚切り食パン 五分の六拍子で朝が来る : 鈴木加成太
〜〜イチビリに調子はずれの一日が
11.2
秋の暮カレーに膜の張りにけり : 小野あらた
〜〜すでに五日目おなじメニューが
11・01
からすうり、をとめごころと秋のそら 喉に詰まつたままのさよなら : 吉田隼人
〜〜吐いてまたくだしてのこる白い骨