能『鉢木』

能『鉢木』
貧しい武士の家に旅の僧が一夜の宿を求める。
薪がないから、大事にしていた鉢植えの木を切って、
精一杯のおもてなしをする。

<明治安田生命・関西を考える会>の
2014年版は「関西からおもてなし」
そのなかで、『鉢木』をあげた方が多くおられた。

内田樹『呪いの時代』
『鉢木』の物語を例あげている。
社会的なアンフェアによって財産をすべて失った男が
不出来な社会システムでは自分は一生浮かばれない、と
天を呪うこともできた。
しかし、どんなアンフェアなシステムでも局所的にフェアネスは
生き延びている。それを信じたものの身銭を切った信用供与によって、
社会的フェアネスは息を吹き返した。
アンフェアであるとしても、その事実を呪いの構文で
書き記したり、言いつのったりする限り、
そこから抜け出すことはできない、という指摘は
肝に命じる必要があります。