さえずりは鯨の求愛行為

鯨の舌を<さえずり>という。
大阪ではおでん種の筆頭といってもいいくらいに
かならず注文します。
『たこ梅』の初代が最初ときいています。

鯨の舌がどれぐらいのもんか。
牛たんから想像するだけでも
だらあ〜〜んとでっかくグロテスク。
それを小鳥のかわいい囀りとネーミングするとこが
粋なもんですなぁ。
と、漠然と流してきたんですが。

そもそも、小鳥の<囀り>というのは、
雄の求愛行為であって、繁殖期の騒がしい音のこと。
鯨の鳴き声も求愛行為として発するもので、
なにもグロとかわいいという正反対のイメージを
結びつけたユニークな視点ではなく、
あたりまえに<さえずる>行為が同じところからの
ネーミングといえる。

そういえば、電車のなかでの
少女たちのさえずるようなおしゃべりもうるさいだけで、
むしろおでんの鯨の舌がいとしくみえてくる。