８・３１
赤貧の日々を閲（けみ）してうつしみはかろがろとヴァン・ロゼの宿酔 ： 塚本邦雄
〜〜飄々と素数あつめてアブサンを
８・３０
さようなら笑窪荻窪とろろそば ： 攝津幸彦
〜〜東京コロッケなみだのタレで
８・２９
ファミリーがレスってわけか 真夜中のファミレスにいる常連客は ： 枡野浩一
〜〜ストレスの浮遊原子を辛味スパイス
８・２８
ことわりもなくいちじくに手を伸ばす ： 平石和美
〜〜いまごろ届く残暑見舞が
８・２７
解凍の蛸食べ終へし母笑ふ父愛用の包丁錆びて ： 和田大象
〜〜吸盤をもつ悪魔と混浴
８・２６
枝豆や最終便にしろと言ふ ： 山田弘子
〜〜やはりやめとくビールに飽きた