『其礼成心中』

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『其礼成心中』
三谷文楽の初演が4年前。
大阪公演、きょうはつごう10公演の最終舞台。
演者全員がもう十分こなれにこなれている。

まず注目は、大夫、三味線の床が
正面中空にある。

文楽は人形使い、浄瑠璃語り、三味線音楽の3つ要素の
総合芸術。
それが文楽というと、心中のストーリーであったり、
人形使いの感情表現がリアルかどうか、にまずは入ってしまう。
それで結局はどこがおもしろいの?

浄瑠璃語りは三味線にのったラップ感覚。
とぎれもなく何人もの男女の声音をしゃべりつづける、
かとおもえば、くるりと語り手が変わったり、
三味線も語りとの即興演奏のライブパフォーマンス。
個性のきついプレーヤーが多いので、
そっちから文楽にはまりこむパターンは多い。
藤蔵の太棹であればこれだけでも聴きたい。

歌舞伎に比べ、新作がすくない文楽。
杉本博司、三谷幸喜、あとがきこえてこない。
7月後半には文楽劇場で
井上ひさしがモリエール原作で書いた
公演があります。