8・31 白桃をふところに入れ大丈夫 : 糸大八 〜〜打ち身さんざん敵は身内に 8・30 割禮の前夜、霧ふる無花果樹の杜で少年同士ほほよせ : 塚本邦雄 〜〜イスラムの
カテゴリー: 短歌・俳句周辺
【 タイム食句】08・21〜08・25
8・25 茶筒の絵合わせてをりぬ夏休み : 野口る理 〜〜紅茶の缶の象怒ってる 8・24 どう見ても肉じやがなれど肉じやがの残りと言へり今宵の妻は : 大松達知 〜〜アリバイ二三パ
【 タイム食句】08・16〜08・20
8・20 ちゆしんがひえきつてゐるかたゆでのたまごをよるのキッチンに剥く : 大西久美子 〜〜瓢亭で瓢亭玉子うち煮抜き 8・19 枝豆や三寸飛んで口に入る : 正岡子規 〜〜刺し身の
南輝子の鎮魂
8月は魂鎮め。 戦争終結後、 ジャカルタで53人の日本の民間人が 虐殺されました。 その製紙工場の責任者である若き青年は 見せしめに酷い殺され方をしました。 事件はなかったことに。極秘の判子で歴史の闇に。 それから何十年
【 タイム食句】08・11〜08・15
8・15 墓石に映つてゐるのは夏蜜柑 : 岸本尚毅 〜〜父のその父さわってやろう 8・14 冷奴ひとりにひとつわたるころ死者のはなしが生者にうつる : 外塚喬 〜〜亡きひとのホ
おっぱいは偶数のはじまりはじまり : 主水
食句塾8月例会。 兼題 そうめん・数 *そうめんをさっさとたべて瀧になる : 磯菜 落語の『蛇含草』。 男が消えて蕎麦が羽織を着てすわってた。 これは、そうめん食べた男が瀧になってた、という いとも涼しいお話である。 も
後朝や掃きて空蝉崩れざり : 小林貴子
玄関をあけると、ゴロッ仰向け一匹。 階段おりると、カサコソうつ伏せ一匹。 表通りまでに死骸は四五匹。 ここで間違いに気がつく。 いきている蝉は一匹、死骸は一個。 人間は一人。死んでも一人。魂はどう数える? 蝉の死骸の多い
【 タイム食句】08・06〜08・10
8・10 すでにしてバーは乱調の日のなごり口にふくめる極地の氷 : 篠弘 〜〜酔眼に昭和の景色ゆがんだまま 8・9 怪獣と打ち解けし晩ゴーヤ食う : 佐々木貴子 〜〜ハリウッ
塚田の『aqua』は『仰臥漫録』 である。
・糸瓜咲て痰のつまりし佛かな : 子規 正岡子規は35歳、若くして死んでいます。 ずっと寝たっきりでエッセイや日記を書いていました。 『仰臥漫録』 は死の一年前から直前までの日記。 食い物のこと、痛み、不満、呻き、失望、
【 タイム食句】08・01〜08・05
8・5 雨あひの宙に燈れりビアホール : 高橋睦郎 〜〜二つ影だけジョッキ触れ合う 8・4 胸襟をちょっとひらいて紙相撲見せたげようかペプシンペプトン : 高柳蕗子 〜〜ストレスで消化不良の